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A.C.P.C.寄附講座 ライブ・エンタテインメント論
ゲスト講師リレーインタビュー (東京工科大学)season 5

夏目公一朗さん
Interviewee

REC.005 夏目公一朗さん

一般社団法人アニメジャパン副理事長
アニプレックス・スーパーバイザー/(株)KADOKAWA映像事業局戦略顧問

プロフィールの詳細


CHAPTER.2
「アニメの世界事情」

― さて講義では、アニメ関連の市場規模が約1兆8億円、海外が5138億円というなかで、海外戦略のお話がありましたが、海賊版についてもう少しお話いただけますでしょうか?

夏目:今日の講義では深くは話しませんでしたが、実は海賊版との戦いは果てしないわけですね。これはどの会社でも同じ課題だと思います。中国が一番いい例ですが、中国で正規配信が始まってくると、正規配信の人たちは海賊版が邪魔になるので潰しに入ります。日本だけでは海賊版はなかなか切れないけど、中国の配信会社というのは大企業ですから、大企業が情勢を動かし潰しに入ると海賊盤が本当に消えてくわけです。
ですから、海賊版を減らしていくには正規配信をするパートナーを各国で探していくことが大事になっていくと思っています。

― 講義では世界同時配信によって海賊版を防止するお話もありました。

夏目:世界的に同時とは言えないまでも、せめて同じ週のうちに配信がされると、いろんな意味で海賊版の存在余地がなくなってくるわけです。
例えば、テレビ局に一週間前に納品できる状態でマスターをアメリカなり中国なりの会社に渡すことができれば、一週間のうちに、向こうでは字幕をつけられ自分たちのマスターに落とし配信に持っていけます。そのスケジュールを、どれだけゆとりを持たせられるかというのが制作側の一つの課題だと思うんですね。

― 日本アニメのヨーロッパの市場はどうですか?

夏目:ヨーロッパでは一時期ドラゴンボールのシリーズ、ポケモンが凄く人気で、フランスでは特に北斗の拳が受け入れられました。テレビ局が買い入れて活気を呈して、その後にDVDが売れた時代がありましたが、DVDが今ヨーロッパで売れなくなっています。その市場が残っているのはドイツだけです。残りは配信になってしまい、そのなかで配信の太い供給先をどう育てていくか、日本側に問われていますよね。アメリカ、ヨーロッパ、中国とそれぞれが違って、今はどこもネット社会と言われていますが、動画配信のビジネスモデルではヨーロッパが一番地味なんですよ。

― 遅れているということですか?

夏目:一つの見方としてはそうでしょうが、フランスが一番いい例で、映像は映画館で観ようよとか、それからドイツだと家のなかで動画配信ばかり観ているんじゃなくて、休みの日は少しでも外に出て森の空気を吸おうとか、水辺で過ごそうよとか、国民性がそれぞれにあって、なんでもかんでもネットということではないんですね。

― 2017年はアニメ100周年ということですが、夏目先生は何かお考えですか?

夏目:動画業界に一般社団法人日本動画協会があり、『アニメNEXT100』という日本のアニメーション100周年プロジェクトが設立しました。今一生懸命プログラムを準備しています。まだアイデアの段階ですが、例えばアニメの歴史や巡回展であったり、100周年だけではなく、半分の50年前まで遡れるようなアニソンフェスであったり、いくつかの催物を準備し2017年から東京オリンピックのある2020年まで、毎年行っていくというような壮大なプロジェクトが立ち上がっています。ネットで調べていただくと発表しているものが結構あると思います。

日本のアニメーション100周年プロジェクト

― 本日は誠にありがとうございました。(次回は、音楽評論家の平山雄一さんです。)

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