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A.C.P.C.提携講座 ライブ・エンタテインメント論
提携講座/登壇講師インタビューseason 1

Interviewee

REC.011 原田公一さん

(株)ソニー・ミュージックアーティスツ代表取締役会長

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CHAPTER.4
時代の転換期をチャンスと捉える

― 最近、電車に乗っていると、見るからにロック少年という人が、本当に少なくなった気がします。しかし、音楽フェスのパンフレットを読んでいる中年の女性を見かけることもあり、時代の様変わりを感じます。

原田:僕たちの頃は、なかなか昔の音楽って手に入らなかったから、お金を稼いでレコードを買って聴いていましたけど、今はYouTubeとかで簡単に聴けるから、それはそれでよく知っている。でも昔は音楽好きな連中といえば、例えば原宿メロディーハウスや青山パイドパイパーハウスのレコード袋を持っていると、なんとなくかっこよかった。今はそういうことが少ないのが寂しいですね。

― 今やCDと配信が中心となりましたが、どのようにお考えですか?

原田:新しいものを知っていることは常にかっこいいと思うんだけど、70年代当時って、暗闇の向こうに何かぼやっと灯があるから行く、みたいな冒険があった。今は情報の送受信手段があまりにも発達しすぎちゃって、それが無いんだろうなって気がします。泊まりがけのフェスに行くと、冒険心みたいなものを取り戻しますよね。やはり僕たちの原点はライブ。どんどんやっていきたいと思います。

― ずっと音楽の仕事に携わって来られたのはなぜですか?

原田:それは音楽が好きだから。好きじゃなくてもやっている人もいると思うけど、そういう人物とはあまり話したくないですね。お酒も飲まないし。基本的に音楽だけじゃないかもしれないけど、音楽、映画、芝居、世の中のこと、文化的なことすべてにやっぱり興味がありますね。

― 音楽が好きな人たちは前向きですよね。

原田:そうですね。今の時代は売れない、こんな景気の悪い時に売れる訳がないとか言われ続けていますが、もっと前向きに考えていきたいですね。音楽がなくなるわけは無い。音楽好きな人たちはいる。だったらそういう人たちを相手にやっていけばいいんですよ。配信に続く新しいメディアがいつ出てこようとも即座に対応し、アーティストをデビューさせていく機動力で、時代の転換期をチャンスと捉えたいですよね。

― ありがとうございました。

(次回は(株)アニプレックスの代表取締役 執行役員社長の夏目公一朗さんです。)

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